2025/09/26
【2025年版】シンガポールの運転免許証発行の手続きについて

こんにちは!東京センチュリーシンガポール、カーリースチームです。
シンガポールでの生活やビジネス、日々の移動手段の確保にお困りではありませんか?「車を持ちたいけど、手続きが大変そう」「メンテナンスや税金、保険の管理が面倒」といったお悩みを抱えている方もいらっしゃるかもしれません。
東京センチュリーシンガポールは、皆様の快適なカーライフをサポートするサービスをご提供しています。煩雑な手続きや車両メンテナンスをすべてお任せいただけるので、お仕事やプライベートをより快適に過ごしていただけます。
このコラムでは、最新の自動車事情から、知っておきたい交通ルール、カーライフをより快適にするヒントまで、シンガポールでの「車」に関する役立つ情報を定期的にお届けしていきます.
今回は、毎回好評のシンガポールでの運転免許証発行の手続きについて2025年の最新版をお届けいたします。
【目次】
1.シンガポールで運転するための免許について
2.Driving Centreへの申し込み方法
3.試験までの準備と流れ
4.試験当日
5.運転免許証発行申請手続き方法
6.免許証の受け取りと最後に
【1.シンガポールで運転するための免許について】
シンガポールで車を運転するには、来星から12か月以内であれば、日本で取得した運転免許証と国際運転免許証を所持していれば運転が可能です。
しかし、滞在が12か月を超えると、国際運転免許証では運転できなくなり、シンガポールの運転免許証へ切り替える必要があります。
その際に必須となるのが、シンガポールでの基本的な交通ルールや運転知識を確認する BTT(Basic Theory Test) です。BTTは選択式の筆記試験であり、運転経験や運転技術は問われません。
BTTに合格後、Traffic Police Headquarters(警察署)にて申請手続きを行うことで、日本の免許証をシンガポールの免許証へ切り替えることが可能です。
シンガポールで長期的に運転する予定がある方は、早めにBTTを受験・合格し、免許切り替えの準備を進めておくと安心です。
今回は、BTT試験を受けるまでの過程と、申請の手順を筆者の経験をもとにご紹介いたします。
【2.Driving Centreへの申し込み方法】
シンガポールには3つのドライビングセンターがあり、BTTを受けるためには3つのうちのいずれかに申し込む必要があります。
- Singapore Safety Driving Center(SSDC)
- ComfortDelGro Driving Center(CDC)
- Bukit Batok Driving Center(BBDC)
筆者は今回比較的我が家から行きやすいUbiにあるComfortDelGro Driving Centerに申し込みをしました。

申し込みはとてもシンプルで、WebサイトのEnrol Nowから申し込み,個人情報を入力し、自身のビザの条件に合ったコース(FOREIGN LICENCE CONVERSION – EP / DP / PR / SINGAPOREANもしくはFOREIGN LICENCE CONVERSION-WP/SP)を選択します。受講料についてはオンラインでクレジットカードで支払いを済ませました。
ComfortDelGro Driving Center(CDC)では受験までのプロセスがパッケージになっており、Eyesight Test(視力検査),Internal Evaluation(模擬試験)、2回のE-test(オンライン模擬テスト)、BTTが含まれていました。また、アカウント自体は6か月間有効となり、合格までに6か月以上かかる場合には追加料金がかかるようです。また、試験に合格できずに、再テストを受ける際にも追加料金がかかります。追加料金に関しては、すべてアプリにトップアップする形で、クレジットカードからの支払いがもとめられ、現金での支払いはできませんでした。
【3.試験までの準備と流れ】
①申し込み後、ウェブサイトから Eyesight Test(視力検査) の予約を行いました。
週末や時間帯にこだわらなければ、おおよそ1週間以内で予約を取ることができました。
当日はドライビングセンターに直接出向き、まずは整理券を受け取って順番を待ちます。番号が呼ばれるとカウンターに案内され、今後の流れやパッケージの内容について丁寧に説明を受けました。その際、「今後の予約や各種申込みは専用アプリを使うので、ダウンロードしておいてくださいね」と案内され、ここから先はすべてアプリ経由で進める仕組みだと分かりました。
肝心の視力検査はというと、想像していたよりもあっさり終わる簡単なもので、センターに設置された機械を覗いてチェックするだけ。私は視力に問題がないのでスムーズに終わりましたが、眼鏡やコンタクトを使っている方は必ず持参することをおすすめします。
②視力検査を終えた後、その場でスタッフの案内に従って 専用アプリから模擬試験の予約 を行いました。アプリの操作に不安があったのですが、窓口でとても丁寧に使い方を教えてくれたので安心。画面を一緒に見ながら手順を確認できたのは助かりました。
正直なところ、模擬試験は希望者が任意で受けるものだと思っていました。ところが窓口で説明を受けた際に、「この模擬試験はパッケージに含まれており、合格しないと本試験(BTT)を受けることはでききない」との説明を受けました。これは事前に知らなかったので、びっくりしました。
予約については、最短で 1週間後から可能 とのこと。ただ私は平日は仕事があり、模擬試験の予約は1週間後から可能でしたが、勉強の時間の確保や、週末(土曜日)の受験を希望したので3週間後での予約となりました。
③試験勉強はBTT用のアプリをダウンロードし基礎的な内容を学びました。ひたすら暗記と、独特な英語表現への慣れが必要でした。選択問題なため、一つ一つじっくりと覚えるというよりは、基本的な知識を流し読んだ後に、ひたすら練習問題を行い、問題へ慣れるという勉強方法が個人的には効率的だったように感じました。アプリでは、本番と同じように50分の時間設定で練習問題に挑戦できるので、何度も繰り返し取り組みました。ある程度知識を身に着けてきたら、ComfortDelGro Driving Centerのパッケージに含まれている、E-Testに挑戦しました。これはアプリ上で2回受けることができます。また希望者には、本番と同じような環境でドライビングセンターの教室で受けることも可能です。(予約時間が限られている)模擬試験に近い形なので、大変参考になりました。
④模擬試験に無事合格すると、すぐに BTT本番の予約 をその場で取ることができます。私が受けたときは、平日であればおよそ 1週間先、週末(土曜日)であれば 2週間先 の枠が空いていました。思っていたよりも早く受験できる印象で安心しました。
実際に受けてみて思ったのは、やはり Singapore Police Force のウェブサイトで提供されている e-Services が一番本試験の雰囲気や表現に近かったということです。模擬試験や無料アプリも役に立ちますが、最後はe-Services をしっかりやっておくのが安心につながると実感しました。
e-Services ;Practise Driving and Riding Theory Test (SPF)
【4.試験当日】
試験当日には、予約した15分前にComfortDelGro Driving Centerの会場に到着しました。模擬試験と同じように開場まで廊下の椅子に座って待つように言われていましたが、一人ひとりしっかりと本人確認が行われるため、15分前についた時にはすでに入室が始まっていました。本人確認はすべてFinカードのバーコード部分をスキャンするとともに、帽子やマスクは外して顔の確認が厳重にされました。入室してからの、問題集などの確認は一切許されないので、余裕をもって到着することをお勧めします。試験時間は最大50分で50問中45問以上の正解が合格となります。タッチパネル式のタブレットでの選択試験で、問題が解き終わり次第、【Finish】を押すとその場で合否が確認できます。
合格者には廊下の掲示されているで今後の申請方法を確認するように促されます。
また申請時には、パスポートサイズの顔写真が必要となるので、ドライビングセンターにある場合にはその場で撮影を済ませることをお勧めします。ComfortDelGro Driving Centerには1階に証明写真の機械がありSGD8で撮影ができました。
余談ですが、よく日本にもある証明写真の機械なのにお金は機械の隣に座っているおじさんに渡し、お金の投入、椅子の高さの調整、「もっと顎を引いて~」や「前髪を整えて~」など写真館さながらにサポートをしてくれました。

【5.運転免許証発行申請手続き方法】
合格後はすぐにhttps://go.gov.sg/greenlanepilotfdlconversionから、必要な情報と必要書類の写真をオンラインで提出しました。申し込み時に提出を求められる書類は以下の3点でした。
- 日本で発行された免許証の表裏
- FinPassの表裏、
- 国際免許証、持っていない場合は自動車運転免許証抜粋証明(日本で取得した免許証の日本語訳)
書類をアップロード後、【Submit】を押すと、数日以内に申請受理の通知と「Traffic Police Headquarters」への来館予約案内が登録メールアドレスに届きます。筆者は、2週間後の予約が可能でした。
注意事項として、ご状況に合わせて特別な書類の提出を求められることがあります。
①シンガポールで働くためのワークパスをすでに持っていて、その後に日本で運転免許証を取った場合、その免許証をシンガポールで使ったり切り替えたりする際に、日本にに12か月の間に合計6か月以上滞在していたことを証明する書類の提出が求められることがあります。
②シンガポールで就労中、または留学中等に、免許が有効期限切れにより失効し、新たに日本国内免許証の交付を受けた方は、免許取得日が新たな交付日となり、あたかもシンガポールで働くためのワークパスをすでに持っていて、その後に日本で運転免許証を取ったような見た目になってしまいます。その場合過去から継続して運転していることを証明するために各都道府県警察の運転免許センターで受け取れる英文の運転経歴書の提出が求められることがあります。
ちなみに筆者は、②の状況にあったのですが、書類の提出を求められることはありませんでした。
自動車運転免許証抜粋証明については、事前に日本大使館にて取得可能です。しかしオンラインでの申請翌日から4開館日かかり、本人が来館予約の上、受け取りに行く必要があるため早めの取得をお勧めします。筆者は、ドライビングセンターに申し込むのと同時に、日本大使館へ発行申請をしました。オンライン在留届を申請している方は、在シンガポール日本大使館HPよりオンライン申請が可能です。申請していない場合は、来館予約の上、窓口で申請が必要になります。
オンライン申請はこちらから;https://www.ezairyu.mofa.go.jp/RRnet/index.html
窓口申請の来館予約は;https://www.sg.emb-japan.go.jp/itpr_ja/ryoji_shoumei_untenmenkyo.html
【6.免許証の受け取りと最後に】
予約当日、私は Traffic Police Headquarters(警察署/10 Ubi Ave 3, Singapore 408865) を訪れ、用紙への記入と必要書類の提出を行いました。
必要書類の一覧は、予約完了時に送られてくるメールに詳しく明記されていますので、必ず確認の上、準備しておくと安心です。特に一部は 原本とコピーの両方 が必要となるため要注意。実際に窓口で「コピーはありますか?」と確認され、もし忘れていたら再度予約を取り直して来館しなければならないとのことで、あらかじめ揃えておいて本当に良かったと思いましたの
手数料 SGD 50 は、クレジットカードまたは Nets のみ対応 で、現金は受け付けてもらえませんでした。私はカードで支払いを済ませましたが、現金派の方は注意が必要です。
免許証自体は申請から 約10日前後で自宅に郵送 されるとのことでした。ただし、ありがたいことに 申請が完了した時点で運転は可能。Singpass アプリにはその日のうちに デジタル免許証が反映 され、すぐに運転できる状態になりました。窓口を出てすぐにアプリを確認し、「もう運転できるんだ!」と少し感動したのを覚えています。
最後に、筆者の場合はタイミングに恵まれたこともあり、試験や申請の予約がスムーズに取れたため、平日は仕事をしながらでも、最初の ComfortDelGro Driving Center への申込みから 1か月半足らずで全ての手続きを完了 することができました。
ただし、予約状況や必要書類の準備次第では、数か月から半年ほどかかるケースもある ようです。そのため、長期滞在が決まっている場合には、できるだけ早めに手続きを始めることをおすすめします。
なお、シンガポールのルールや手続きは日々更新されています。本コラムは 2025年9月時点の情報 としてご参照ください。